第二十二部「春節放談2024」

(辰)新年好!
(ま)いきなり何スか?
(辰)何って新年の挨拶じゃよ。
(ま)新年って、もう2月ですよ。
(辰)ウム、旧暦ならちょうど新しい年を迎えたところじゃよ。中国でゆーところの春節じゃよ。
(ま)はぁ?
(辰)てなわけで、中国語で新年のご挨拶をしたんじゃよ。
(ま)もっともらしいこと言ってますが、単に1月1日に更新するのを忘れてたんじゃないですか?
(辰)・・・。
(ま)あっ、図星ですね。その態度からすると。 
(辰)いや、まっ、そーゆーわけで新春放談ならぬ春節放談じゃ〜っ!
(ま)春節にひっかけてるんですね。ハイハイ、お上手お上手。
(辰)ほら、上の方のタイトル部分もちゃんと「春節放談2024」になっとるじゃろが。
(ま)いっ、いつのまに〜?まっ数は少ないながら、このバカ対談を楽しみにしている人もいらっしゃるようですから、百歩、いや千歩、いやいや万歩ゆずっていーことにしましょー。
(辰)それで、えーあい!
(ま)えっ?なんスか?
(辰)AIじゃよ、えーあい!
(ま)とーとつに何ですか?
(辰)画像生成AIじゃ!今回の対談のテーマじゃ。
(ま)えっ、対談のテーマなんてあったんスか?
(辰)もう、えーあい!
(ま)はいはい、AIですね。誰でも簡単にあっという間に画像が作れるアレですね。
(辰)そうそう、それそれ。あっという間に簡単に画像ができれば、マンガ家の仕事も楽ちんになるのじゃ。
(ま)でも、だれでも簡単に描けるのなら、誰でもマンガ家になれるわけで、もう従来のマンガ家センセイは廃業になる人も多いんじゃないですか?
(辰)えっ、そうなの?
(ま)つーことは、今回の春節放談2024のテーマは、画像生成AIの普及で、ついにジャロ辰センセイ引退の儀ですね。
(辰)ちがうよ!画像生成AIを一部利用したKindle版「ああジャロ辰のマンガ全席(4)」1974年篇をリリースしたんじゃよ!

(ま)へ〜、画像生成AIってもっと上手なのかと思ってましたが、意外と下手ですね。
(辰)プンプン、これは我輩が描いたんじゃよ!
(ま)あ〜やっぱり。
(辰)何がやっぱりだよ。Kindle本の中で全体のごく一部分だけ、画像生成AIの助けを借りたんじゃよ。
(ま)じゃっ、とにかくその画像生成AIを使った画像を見せてくださいよ。
(辰)これじゃよ。

(ま)おお、けっこーうまいじゃないですか。
(辰)うん、まぁな。1974年ジャロ辰の50年後、2024年のジャロ辰近影を描かせたんじゃよ。
(ま)デッサンもしっかりしてますね。線もジャロ辰センセイよりいいみたい。こんな絵がワンクリックでできるなんてすごいですね。
(辰)いや、ワンクリックではできないのじゃよ。プロンプトと称するおまじない呪文をキーボードで入力して、何度も試行錯誤して、なんとかこの程度じゃ。
(ま)でも顔つきはなんとなく似てますよ。
(辰)うん、でも頭に巻いたハチマキはどうしてもうまくできなかったんじゃよ。なんだかお風呂上がりに頭に巻いたバスタオルみたいな画像になってしまって。それに毛髪も真っ白しか描写してくれなくて。実際の本人は「染めてるんですか?」とよく言われるくらい真っ黒の毛髪なんじゃがの〜。
(ま)これくらい描けるとなると充分にアシスタントとして戦力になりますね。
(辰)うむ、まぁ使い方次第かな。
(ま)なんか偉そーですね。
(辰)なかなかこちらの指示通りに描いてくれないからね。
(ま)それって指示が悪いんじゃないですか?
(辰)うん、たぶんそう。
(ま)あれっ、いやに素直ですね。まぁいいや、ところでこの「ああジャロ辰のマンガ全席」って一体何なんですか?4コマまんがでもないし、なんか絵日記みたいに見えるんですけど。
(辰)ピンポン!ひとことで言うと絵日記じゃよ。以上!
(ま)つまりジャロ辰センセイの昔の絵日記をKindle化していると?
(辰)いや、それはちょっと違うんじゃ。そもそも絵日記なんかつけてないし。
(ま)え〜っ、じゃあ捏造日記とゆーか、フェイク?
(辰)あれは数年前のこと、大掃除してたら1970年代の手帳とかメモが出てきてのォ。それらを読んでみたら、当時のマンガ界の片隅でうごいめいていた若手の漫画家たちの青春が、目の前にありありと浮かんできたんじゃ。そこで、これらの資料をそのままにしておくのはもったいない、これは是非後世に残さねばと使命感に燃えて、1年に1冊ずつ発行し始めてはや4年、最新刊がKindle版「ああジャロ辰のマンガ全席(4)」1974年篇なのじゃよ。
(ま)急に饒舌になりましたね。
(辰)てなわけで、今後も1年に1冊ずつ出す予定なんじゃ。
(ま)とゆーことは、20世紀篇だけであと26年かかりますね?失礼ですがそれは無理では。
(辰)・・・。
(ま)あっワタクシ、何か言ってはいけないことをいってしまったようですね。
(辰)この問題を解決するにはAIが必要なのじゃ。
(ま)言ってることがわかりませんが。
(辰)ワシもわからん。さらばじゃ!おだだだだだ〜
(ま)あ〜あ、あのオッサン都合が悪くなると走り去るんだから、も〜っ。


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