大胆な対談・第九部「作者友の会は楽し!」

(辰)で、作者友の会ってなんなの?
(ま)いえ、僕もよく知らないんだけど営利団体じゃなくってMacのオンラインソフトを作ってる人の集まりみたいですよ。
(辰)みたいですよって、会員なんだろ?
(ま)ええ、まぁ会員名簿には名前が載ってるんですが、作者友の会の皆さんのMacに関するレベルが高くてあまり会話がうまく出来ないんですよ。
(辰)なんで入ったわけ?
(ま)だから浪江貴実孝さんに誘われて・・・詳しくは作者友の会のホームページを見てくださいよ。
(辰)で、どんなことやってんの?
(ま)最初は当時開設されてたNIFTYの作者友の会パティオのオフ会に出席したんですよ。それまでもそーゆー会合には出席した事なかったんで緊張してたんスよ。こー見えてもシャイなんですから。
(辰)そーは見えんけどなぁ。
(ま)それが行ってみたら作者友の会の皆さんもシャイな人が多くてすごくリラックスできたんですよ。でもあまりにレベルが違うからこちらが何か質問しても向こうには、その意味が伝わらない。せっかく答えてくれてもその意味がよくわからない。
(辰)ははは、なんか通訳が必要みたいだな(笑)
(ま)ええ、なんせ今までそーとは知らずにソフトを使っていた作者さん本人がゴロゴロしてるんだから、びっくりしましたよ。
(辰)オフ会の他には何を?
(ま)それがすごいんですよ。なんと1997年、1998年、1999年とあのMacEXPOにブースを出展したんですよ。それまでただの客として来てたのがブースで来場者を迎えるってんだから興奮しましたよ。メンバーの中には本業休んで期間中ずっと、近くのホテルから通った人もいたぐらいですから。
(辰)オヌシは新参者だからあまり参加できなかったとか?
(ま)いいえ、1997年なんて四日間毎日通いました。さすがにホテルには泊まらなかったけど。
(辰)よっぽど楽しかったんだな?
(ま)そう、毎日が文化祭のノリですよ。お揃いのTシャツを来て作者友の会メンバーのMacに関する著書やソフトの入ったFDを一枚200円で売ったんですよ。これがまたよく売れることといったら。他のメンバーと交代でブース前に陣取っていたんですがプログラムの難しい質問をしてくるお客さんが来たら「ちょっと係りの者がおりませんので」なんて言ったりして。
(辰)ああ、それはよくパソコンショップの店頭でデモやってる人がうまく質問に答えられなくて「実はワタシはマーケティングの者なので・・・」と言い訳するみたいなもんだな。
(ま)あはは、それよくありますよね。
(辰)やっぱりMacEXPOもブースの中から見るとお客として参加するのとはちがうんだろうねぇ。
(ま)ええ、そりゃもう。胸に出展者バッジつけて関係者通用口から入る時の高揚感ったらなかったですよ。
(辰)開場前に並んでる時そーゆー奴みると腹立ってくるよな。
(ま)まぁまぁおさえて、また出展する時は招待券さしあげますから。
(辰)よーし男と男の約束だぞ。
(ま)それで開場前にブースに立っていよいよお客さんが入ってきた時のエキサイティングな気持ち、今でもはっきりおぼえてますよ。
(辰)おいおい遠い目つきになってるぞ。
(ま)お客さんとの交流だけでなく日頃ネット上だけでしか連絡できないメンバーとも会えるのでこれがまた楽しい。自慢じゃないけどこの時までResEdit怖くてさわれなかったんだけど、会場でメンバーの仙石さんにResEditを使ったアイコンの作り方を教わりさっそくアイコン作家としてデヴューしたんですよ。
(辰)いいよなぁ、オンラインソフト作家は作品を発表すれば即デビューだもんな。
(ま)そうそう作者友の会とは関係ないですけど1996年のMacEXPOではマクセル主催のマルチメディア作品コンテストの本戦に出場して、マクセルのブースで自作のプレゼンテーションをやったんですよ。
(辰)ああゆーのって皆ディレクターとか高価なオーサリングソフトで作ってるんだよな。
(ま)ええ、普通はそうですが僕は雑誌の付録CD-ROMに収録されてたGREEN体験版で参加しました。これ体験版なのにカード3枚分保存出来るんですよ。それでなんとか少ないカード数でやりくりするモンタージュソフトみたいなものを作ったんですよ。
(辰)たしかマクセルのMOの宣伝の為のイベントだよな?
(ま)ええ、それが悲劇の始まりだったんですよ。ステージに上がったら自作が入ったMOを渡され、それをインストールしてプレゼンする段取りなってたんですよ。ステージにタワー型のPowerMacがでーんとあるんですよ。これまで一体型しか操作したことがなかったので面喰らってしまって。更に悪いのがMOなるものを手にしたのがその日が産まれて初めてというすごさ。
(辰)なんか先が読める気がする・・・。
(ま)外付けのMOドライブに突っ込むんだけど、どーも力の加減がわからない。おっかなびっくりやってるのでなかなか入らないんだなこれが。そんでもって思いっきり力を込めて突っ込んだらどこかにひっかかったみたいで、デスクトップには表示されないわで大慌て。マクセルの人がステージに上がって修復しようとするのだけど、抜く事も入れる事もできない。とりあえず再起動したんだけどその間のバツの悪さったら。
(辰)なんかわかる気がするよ。
(ま)まぁなんとか勝ち抜いて頭に王冠かぶらされたりして恥ずかしくも嬉しい体験をしましたよ。
(辰)なにか賞品をもらったの?
(ま)マクセルのMOの詰め合わせです。
(辰)MOドライブ持ってないんんだろ?
(ま)ええ、近所のMacUserにあげました。
(辰)それを機にMOドライブ買う気にはならなかったのか?
(ま)結局MOドライブ買ったのはその二年後ですよ。でもあんまり使ってないですけどね。翌1997年も出場してまたMOもらったんだけどまだそれ持ってますもん。
(辰)ワハハ、つーことは、MOを自費で買った事がないと・・・。
(ま)そーゆーわけです。でも96年に出た時は審査員に電脳アイドルからOLになりいまやベンチャー企業の社長さんの千葉麗子クンも来てたので近くで御尊顔を拝見できてよかったスよ。
(辰)ワシも見たかったなぁ。彼女の書いた「小娘社長のときめき奮戦記」という本を最近読んだけどなかなか面白かったよ。会社を作る人には参考になるかもよ。
(ま)へ〜そうなんですか、読んでみよう。作者友の会のメンバーの中には実際に会社を作ってる人もいますしね。
(辰)なにっソフトハウスでも作る夢を持ってるのか?
(ま)い、いえそんなだいそれた事考えてないっすよ。まぁそのうち傑作シェアウェアでも発表してみようかなと。そのために海外からの送金を受けやすいように外資系のシティバンクに口座を開いたんですよ。
(辰)で、海外から入金あるわけ?
(ま)そんなのないっすよ。まだほとんど無料ソフトですから。でもシティバンクに口座を開く時、開設申請書類の職業欄にフリーウェアライターと書いたんですよ。なにか言われるかと思ったけどすんなりOKでしたよ。
(辰)内心、怪しい奴と思っただろうな。
(ま)でもちゃんとクレジットカードも発行してくれたしこれで社会的にも認められたわけですよ。
(辰)そうかなぁ・・・。
(ま)今の所はシェアウェアとはいっても、まるたつ作の年賀状用クリップアートの使用時にお年玉クジ付き年賀状で作者宛に送る義務があるなんてものくらいですよ。
(辰)それで送ってくるの?
(ま)それが結構来るんですよ。これをリリースしてからはお正月が楽しみですよ。同じ素材を使いながら人それぞれのセンスで年賀状を制作してるのが楽しいですよ。中でもおかしかったのはある女性からの年賀状なんですが、電話番号の箇所がサインペンで黒く塗りつぶされてんですよ。誰も電話なんかかけないってーの。
(辰)でも気持ちはわかるなぁ。
(ま)で、今回何が言いたかったと言うと作者友の会がなかったら現在のまるたつはなかったって事です。
(辰)おっ、急にまとめにはいったね。
(ま)次のコーナーではオンラインソフト作りの秘密を明かしましょうか。
(辰)それほどのもんじゃないだろ。
(ま)まぁ、そうですね(^-^)


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